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発展途上国のはしかとビタミンA欠乏症

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世界子供白書2002
 http://www.unicef.or.jp/library/library_pdf.html
予防接種ともうひとつ……
「世界中で1億人近い幼児に影響を及ぼしているビタミンA欠乏症は、開発途上国の子どもを失明させる原因の筆頭である。たとえ欠乏の程度が軽くても、幼児の免疫システムを阻害し、はしか、マラリア、下痢といった、子どもの死因になりやすい病気への抵抗力を弱めてしまう。・・下略・・」

「2005年、はしかが原因による死亡件数は推定34万5,000人(90%は5歳未満の子ども)ですが、その多くは深刻な下痢や肺炎、脳炎を同時に発症し、命を落としています。」
 http://www.unicef.or.jp/j8/g8/pdf/06.pdf

ビタミンA大量投与は2歳未満児の麻疹による死亡リスク軽減/最新のCochrane Reviewsより
Huiming Y, Chaomin W, Meng M. Vitamin A for treating measles in children. Cochrane Database of Systematic Reviews 2005, Issue 4. Art. No.: CD001479. DOI: 10.1002/14651858.CD001479.pub3.
 http://www.cochrane.org/reviews/en/ab001479.html

Two megadoses of vitamin A lowers the risk of death from measles in hospitalized children under the age of two years, but not in all children with measles

結果:変量効果モデルを使いすべての研究を統合したとき、ビタミンA補給グループの死亡リスクは有意に減少しなかった (相対危険度RR 0.70; 95% 信頼区間CI 0.42~1.15)。
200,000 国際単位IU のビタミンA を連日2回補給すると、2歳未満の小児の死亡リスク (相対危険度 0.18; 95% 信頼区間 0.03~0.61) および肺炎に特定した死亡リスク (相対危険度 0.33; 信頼区間 CI 0.08~0.92)は減少した。
ビタミンA 1回補給では麻しんにかかった子供の死亡リスクが減少するとのエビデンスはなかった。2回補給によりクループ croup は減少したが、肺炎や下痢の頻度は有意に減少しなかった。

著者の結論(一部):補給回数1回と2回を直接比較した試験はなかった。

Ping送信元: 石川県石川郡野々市町新庄5丁目106 やまむら眼科医院

Written by medqa

2008/08/06 @ 08:25

カテゴリー: EBM

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