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Archive for 9月 2007

保健医療-センシティブ情報-コストとセキュリティ[trade-off]

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OECD(1980年)「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドラインに関するOECD理事会勧告」に則り(OECD 8原則)、国内では「JIS Q 15001:1999(個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項)」および 改定JIS「JIS Q 15001:2006(個人情報保護マネジメントシステム-要求事項)」が作成された。この中で保健医療に関する個人情報は、特定の機微な個人情報の1つと規定されており、これら"センシティブ sensitive"情報の取得、利用および提供は下記のとおり制限されている。
個人情報を取扱う事業者は、個人情報保護法(平成17年4月1日、全面的施行)を遵守しなければならないが、日本工業規格「JIS Q 15001」に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを確立し、実施している事業者はプライバシーマーク認証を取得できる(平成10年4月1日から財団法人日本情報処理開発協会 JIPDEC が運用開始)。
 http://privacymark.jp/
保健医療分野のプライバシーマーク制度
(財)医療情報システム開発センター(MEDIS-DC)
 http://privacy.medis.jp/
個人情報の保護に関する両基準(個人情報保護法およびプライバシーマーク制度)はダブルスタンダードの関係にある(より高いレベルでの対応は後者)。
(株)日本規格総合研究所 JSCI
 http://www.jscl.co.jp/solution/pmark/pmark-syousai.html

医療情報システムは、上記の特定のセンシティブな情報をオンライン、オフラインで電子的に交換・共有するシステムで、国内では
医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第2版(平成19年3月)
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0301-12.html
にも準拠する必要がある。今年3月からオープンなネットワーク(インターネット)も利用可能となったが、
 http://www.medqa.jp/2007/09/post_45e3.html
ネットワーク参加拠点では、当然、個人情報の保護とともに万全のセキュリティ対策が要求される。

株式会社 イニシアティブ 三宅 啓代表は
ご自身のブログ・エントリー「NEWS:米国RHIO(地域医療情報機関)の破綻」
 http://www.tobyo.jp/tobyoblog/2007/194.html
で、サンタ・バーバラ郡医療情報エクスチェンジの破綻について述べている。
システムのセキュリティに対する懸念から、「セキュリティの過剰装備」や高コスト化を招来したようである。
このようなコストとセキュリティのトレードオフ問題から「参加病院側がデータ共有事業に価値を認めない」ことに発展したのか、バックグラウンドで存在していた問題であったのか?今後国内外で同様の事例が数多く発生する可能性がある。

日本では、平成13年度、経済産業省による電子カルテ受託研究事業が行われた。
電子カルテ共有モデル事業は全国26施設で実施されたが、現在稼動中は半数以下で、14/26 が休止している(補助金 平均 2-3億円の事業であった)。
マスコミにも取り上げられている。
公費59億 電子カルテ共有システム : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20060814ik02.htm
「休止が多い理由について〈1〉運営費を確保するのが困難〈2〉操作性が悪いなど実用に適さないシステム――と分析した。」

いくつかのホームページから引用:
JIS Q15001:2006
個人情報保護マネジメントシステムー要求事項
制定年月日 2006/5/20 [官報公示  2006/5/22]
3.4.2.3 特定の機微な個人情報の取得、利用及び提供の制限
事業者は、次に示す内容を含む個人情報の取得、利用又は提供は、行ってはならない。ただし、これらの取得、利用又は提供について、明示的な本人の同意がある場合及び3.4.2.6のただし書きa)~d)のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
a) 思想、信条及び宗教に関する事項。
b) 人種、民族、門地、本籍地、身体・精神障害、犯罪歴、その他社会的差別の原因となる事項。
c) 勤労者の団結権、団体交渉及びその他団体行動の行為に関する事項。
d) 集団示威行為への参加、請願権の行使、及びその他の政治的権利の行使に関する事項。
e) 保健医療及び性生活に関する事項

JIS Q15001:1999
個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項
制定年月日 1999/3/20
4.4.2.3 特定の機微な個人情報の収集の禁止
次に示す内容を含む個人情報の収集、利用又は提供は行ってはならない。ただし、これらの収集、利用又は提供について、明示的な情報主体の同意、法令に特別の規定がある場合、及び司法手続上必要不可欠である場合は、この限りでない。
a) 思想、信条及び宗教に関する事項。
b) 人種、民族、門地、本籍地(所在都道府県に関する情報を除く。)、身体・精神障害、犯罪歴、その他社会的差別の原因となる事項。
c) 勤労者の団結権、団体交渉及びその他団体行動の行為に関する事項。
d) 集団示威行為への参加、請願権の行使、及びその他の政治的権利の行使に関する事項。
e) 保健医療及び性生活。
Ping送信元: 石川県石川郡ののいち町新庄5丁目106 やまむら眼科医院

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Written by medqa

2007/09/30 at 13:07

カテゴリー: 医療ICT

インターネット-医療情報-ガイドライン第2版

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医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第2版(平成19年3月)
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0301-12.html
によると、いくつかの要求仕様を満たせばオープンなネットワーク(インターネットで医療情報を伝送できるようになりました。
 http://medical.nikkeibp.co.jp/all/special/ip-members/p2.html
すでに、NTTPCコミュニケーションズは
 http://www.ip-members.com/
ガイドライン第2版に適合したネットワーク基盤などのサービス「IP-Members アイピー・メンバーズ」を提供しており、
事例紹介 http://www.ip-members.com/case/index.html
は、兵庫県・加古川地域の「加古川地域保健医療情報システム」
 http://medical.nikkeibp.co.jp/all/special/ip-members/p3.html#b
ではないかと思います。
また、2005年2月4日創立された
保健・医療・福祉情報セキュアネットワーク基盤普及促進コンソーシアム(HEASNET)
Healthcare Information Secure Network Consortium
(会長:大山永昭 東工大教授、オブザーバー:総務省、厚労省、経産省)
 http://www.heasnet.jp/index_J.htm
では、ガイドライン第2版への準拠度診断ツール「NWセキュリティチェックシート」を公開中です(2007/7/20)。
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Written by medqa

2007/09/15 at 22:44

カテゴリー: 医療ICT

イラガ毒棘-結膜異物

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今年は、昨年よりもこの時期の毛虫(チャドクガ、ヒロヘリアオイラガ、アメリカシロヒトリ)が多いのではないでしょうか。自宅近くの公園の管理人さんが困っていました。
これらの毛虫の幼虫がみられるのは年2回で、8~9月(2化期)にも発生します。

チャドクガによる毛虫皮膚炎はよく知られていますが、イラガの毒棘が(死んだ幼虫からは多数)風で運ばれたり、庭木の手入れ中に落下して目に入ると、まばたきした後、眼瞼結膜(まぶたの裏側・眼球側)に刺さることがあります。

ヒロヘリアオイラガ(広縁青毒棘蛾)
 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/hiroheri-aoiraga.html

結膜異物の症状を来たします。毒棘 caterpillar spicule(s)は生体顕微鏡(細隙灯)では"睫毛(まつげ)"のように見えますが、肉眼では発見困難です。
9月9日の休日当番医では、続けて2名の患者さんが来院しました。上まぶたの眼瞼結膜に刺さっていました。
因みに、アメリカシロヒトリだけは人体に無害で、刺されたり皮膚炎を起こす心配はありません。
 http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/midobana/gaicyuuboujyo/index.html

[引用文献]
 http://sciencelinks.jp/j-east/article/200010/000020001000A0057427.php
Title;Ocular lesions caused by caterpillar spicules.
Author;MATSUBARA MINORU(Matsubaragankaiin)   
Journal Title;Japanese Review of Clinical Ophthalmology
VOL.93;NO.12;PAGE.1695-1701(1999)

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Written by medqa

2007/09/10 at 07:23

カテゴリー: ご注意下さい

電子私書箱(仮称)-IT新改革戦略政策パッケージおよび重点計画2007

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電子私書箱(仮称)」とは、レセプト、健診結果などの国民の健康情報を自らが収集し、一元管理するシステムです。

[追加情報 2007-12-02投稿]
電子私書箱(仮称)による社会保障サービス等のIT化に関する検討会
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/epo-box/dai1/1gijisidai.html
2007年(平成19年)10月29日(月)、第1回会合が行われました。
事務局は内閣官房情報通信技術(IT)担当室 暮らしの電子情報サービス推進室です。

電子私書箱
「国民が各個別のサービス供給者(政府、自治体、保険者、医療機関、その他)で持つ情報を容易に入手・閲覧し、国民側で自己の情報を一元的に統合・管理、自分の情報を適切に活用するための仕組み」と定義されました。

 資料5:電子私書箱(仮称)の検討の背景
 資料6:電子私書箱(仮称)の具体的イメージ(案)
のPDFファイルを先にご覧下さい(それぞれ 3MB、200KB程度)。

2007年(平成20年)3月中旬に予定されている第4回会合後、最終的な報告書をとりまとめるとのことです(必要に応じて関係者からのヒアリングも実施されるようです)。

[以下は初回投稿です]
IT新改革戦略(2006年1月)およびIT新改革戦略政策パッケージ(2007年4月)を政府が実行するための重点計画-2007(案)が策定されました。
この中で、「電子私書箱(仮称)(電子情報アカウント)」を検討し、2010年頃のサービス開始を目指すとされています。
PDFファイル 511KB
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/iryou/kaisai_h19/dai1/siryou1.pdf

内閣官房 情報通信技術(IT)担当室に「暮らしの電子情報サービス推進室」が設置され(設置日:平成19年8月24日)、社会保障カード(仮称)・電子私書箱(仮称)に係る基本的事項などの検討を進め、2007年度中に基本方針をまとめるそうです。

[引 用]
電子私書箱とは、自らの情報を一元化し、自らの意思で利活用できる仕組み
◆電子私書箱にアクセスすれば、知りたい情報が一目瞭然・医療機関別に個別管理されている健康情報を一元管理
・年金の加入履歴
・トータルの給付額を簡単に把握
◆国民が電子私書箱の情報を自らのものとして利活用
・情報の整理・分析
・他の手続き等への利用

これらの施策に対して、
重点計画案では、電子私書箱と健康ITカードの関連性がはっきりしない。これらの関連性は明確にし、行政として説明責任を果たすべきである。(日本医師会)

他ホームページの情報によると、
 http://www.healthnet.jp/syukan/pages/2007/08/sf000008_4.htm
[引 用]
電子私書箱は、患者本人の情報であるにもかかわらず自由に入手したり、活用することができない診断や健診の結果などを一元的に収集。医療機関が保有する電子カルテや、学校や保険者が保管するレセプト、健診結果など、社会保障サービスにかかわるすべての情報を収集の対象としており、ユーザーIDによって電子上でアクセスできる仕組みを想定している。

重点計画-2007(案)について
第41回IT戦略本部 議事録 平成19年5月29日(火)
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dai41/41gijiroku.html
安倍内閣総理大臣は会議後、報道陣に対して
「上略・・・具体的には、健康ITカードや電子私書箱などが、国民の暮らしに便利なサービスとして一体的に提供されるよう、内閣官房を中心とした体制のもとでしっかりと検討を進めていただきたいと思います。・・・下略」と発言しています。

IT新改革戦略政策パッケージ
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/070405honbun.html
平成19年4月5日 IT戦略本部決定
[引 用]
(イ) 国民視点の社会保障サービスの実現に向けての電子私書箱(仮称)の創設
国民が実感できる実現目標
社会保障に関する国民個々の情報は、医療機関や保険者等、機関毎に個別管理されており、これらは自らの情報であるにも関わらず、本人が必要に応じて自由にアクセスし、利活用できる状態にはない。そこで、これらの情報を国民が自らのものとして簡単に収集管理可能な仕組み「電子私書箱(仮称)(電子情報アカウント)」を検討し、2010年頃のサービス開始を目指す。この電子私書箱が生活をサポートする重要なツールとして利活用される社会の実現を目指す。

以上
Ping送信元: 石川県石川郡ののいち町新庄5丁目106 やまむら眼科医院

Written by medqa

2007/09/06 at 15:59

カテゴリー: 医療ICT

電子レセプト-オンライン請求時のネットワーク回線について

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記事を更新しました(2008-10-31)
【最新資料についての情報提供】

表紙
         保険医療機関、保険薬局の皆様へ

  レセプトのオンライン請求を行うには

    社会保険診療報酬支払基金
    国民健康保険中央会

内容概略

レセプトのオンライン請求に利用できるネットワーク回線について、分かりやすく(サービス提供事業者名および、おおよその費用などを含む)書かれています(平成20年11月版、全国共通10頁のカラー冊子A4版)。

 ISDNのダイヤルアップ接続方式
 (閉域網)IP-VPN接続方式
 インターネット(IPsec+IKE)接続方式

レセプトはレセコンからの直接送信も可能ですが、対応していない場合、オンライン請求用パソコンが必要です(専用パソコンを推奨すると書かれています)。

パソコンの仕様についての一覧表もあります。

以上

Written by medqa

2007/09/05 at 19:39

カテゴリー: 医療ICT